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財務改善が呼び込んだ企業買収
〜中小企業版〜
今、何でもありの金融危機対策、これは政府の緊急財政出動だけの話ではなく、中小企業間においても発生しており、上場寸前の超優良中堅企業が資金調達の急変に遭遇したため、やむなく一事業部を譲渡して切り抜けようとしたり、或いは技術を持った中小企業が、急遽会社譲渡に走っているケースがあります。
不動産の売買も同じですが、“急いで譲渡”は叩かれるのが当たり前で、今のような世界的な危機的状況下では半値8掛け5割引もあり得るという状況で、それは十数年前のバブル崩壊時にも経験したことです。
さて、話を戻しますが、事業部を譲渡しようとすると、その製品製造をしていた下請会社が最も有力な譲渡先となります。なぜならば、その事業部との人的交流や製品の継続提供やメンテナンスが唯一可能な会社だからです。
譲渡する側は、残す本体事業の維持発展のためには、譲渡する事業のユーザーに対してだけでなく、社会的な信用維持が大きなテーマとなりますから、“一見の買収屋”などに譲渡できないということです。
よく観察し、チャンスを狙う!
このように、成長企業であっても財務力の脆弱な会社は、“資金圧力”から整理統合へ進まざるを得なくなっていることを理解した上で、自社の取引先をよく観察し、チャンスを伺うと良いでしょう。もちろん、自社の財務改善を進めながら。
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