消費税は消費者が負担するという構造 1.消費税は消費者が負担します。 2.消費者の負担する消費税額の総額が国の収納する消費税額の総額のはずです。 3.消費者に物やサービスが届く前の段階で事業者によって納められる消費税額がありますが、これは最終消費者の負担する消費税額が国に収納される際に控除されることによって、重複収納にならないようになっています。 消費者が負担しない納付消費税がある 4.国が収納する消費税額の総額は、消費者の負担する消費税額の総額、すなわち課税物件に係る消費税額の総額でよいはずなので、法が消費税を課さないものとしている非課税物件に係る消費税が1円たりとも国に収納されるということはあってはいけないはずです。 5.非課税物件についても、ほとんどの場合、消費者の手に届く前の長い過程で既に事業者によって仮に納められている前段階消費税が累積されてきており、重複収納排除をする必要があるはずです。 6.この重複収納排除をしないと、消費者が負担しなかった消費税が国に収納されたままになり、国の消費税収入の総額は課税物件にかかる消費税、即ち消費者の負担した消費税総額を超えることになります。 しかし、これが現実の制度で、国は消費税の重複収納の調整を拒否しています。 重複収納消費税の国家的横領 7.非課税売上と言えど、事業者は最終消費者ではないので、前段階消費税を負担すべきいわれはありません。前段階消費税は、前々段階事業者を経由して当該事業者が国に仮納付した消費税です。自分が仮納付した消費税の返却をうけることは、非課税の本旨に沿っています。企業は消費税をただ預かって国に納付するだけの法的社会的責任を持つに過ぎないのですから。 8.ある非課税売上に係る課税仕入が800+40だとして、付加価値が200だとす ると、非課税売上に前段階消費税40を転化して1040の代金とすることになり、仕入税額控除は0です。もし、これが非課税でなく1%の低率課税だとすると、税込み売上代金は1010となり、仕入税額控除は40となります。非課税の方が高い対価となり、課税の方が安い対価となります。 つまり、非課税売上げに係る仕入税額控除を否定すると、当たり前の経済取引に不都合を生み出すのです。
もどる